自尊心を高める

 多くの不登校の人たちの場合、いじめの経験などが理由で、自尊心をもてないでいる人が多いといわれています。他の人と同じように学校に行けないことに対して、自分自身で自分を責めているということもありますし、学校の教師などの保身体質の中で心無い中傷を受けて傷ついている不登校の人もいます。

 しかし、学校の中の評価が絶対的なものではありませんし、先生の言う事が全て正しいというわけではありません。学校という場所から離れ、そこで自分のやり方で勉強を始めたり、何か新しいことに取り組んでいくことで、本当の自分らしさを見出す事が可能な場合もあります。

自分らしさを大切に

 そもそも、一人ひとりの人格や個性は違うもので、その中で、学校になじめない人やいじめられる人がいるわけです。そうした不登校の人に対して、「根性が無いから悪い」とか「集団生活の場所に投げ込んで鍛えろ」というような暴論をいう人も、残念ながら未だに存在しているようです。

 しかし、自尊心を傷つけられたり、特にいじめの被害を受けたりした人に対して、そのような古い考え方で不登校対策を行おうとすれば、逆に不登校の人のこころは追い詰められてしまいます。今の不登校の人たちに必要なのは、自分がもつ自由の中で、自分らしさを見出し、これまで人格を否定され続けた自分の自尊心を少しでも高めていくことなのでは無いでしょうか。そして、不登校の人が、自分らしさを見つけるためのヒントを与えながら長期的に見守っていくのが、周囲の大人の役目です。

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