自尊心【用語解説】

 不登校の人の多くは、自尊心が低下している現象が見られるという指摘があります。自尊心とは、文字通り、自らを尊ぶ心という事ですが、不登校の人の場合、自分が他の人と同じように学校に通えない事で自分に自信が持てず、自己評価が低くなってしまい、自尊心の低下を招いている状況があります。

 一般的にも、子ども達の自尊心の低さが問題となり、自尊心を高める教育が重要という意見もあるのですが、現実の教育は、「競争と選別」といった言葉に例えられるように、自尊心を高める教育とは程遠いという指摘もあります。

 不登校の人に対して、他の人と同じことができないから悪いとか、社会的なスキルがないとか、そうした説教のような事を周囲の大人が続けているうちは、不登校の人自身の自己評価が低いままになってしまい、自尊心の更なる低下を招き、不登校状態が余計に続いてしまう可能性もあります。

 そもそも、不登校の人は、いじめを受けたときに同級生や教師からかけられた言葉などがトラウマになって自尊心が低下していたり、学校の教師の保身体質の中で心無い中傷を受けて傷ついていたりする場合があります。カウンセリングを受けることも大切ですが、カウンセリングにも相性があり、相性が悪いカウンセラーによるカウンセリングを受けても逆効果になる場合があります。そのため、相性のよいカウンセラーによる良質なカウンセリングと、自尊心を持つ事ができる成功体験などを積ませることが重要になると考えられます。

(ただし、このサイトにあるものは医学的に正確な記述ではありません。個人の症状等については医師などに相談される事を強くお勧めします。)

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