高校進学

 不登校を経験している人の場合、高校進学は非常に不利な立場にあります。出席日数や調査書(内申書)の評価で非常に不利な状況にあるためです。

 一時的な病気などで休んでいた期間が長いだけという人は、受験する高校に対して事情を説明するなどの措置を検討できないか、進路相談(三者面談等)の際に学校の担任の教師と相談することも大切です。

 しかし、いじめなどが理由で、中学にほとんど行っていないというケースの場合、進路は限られてくるのが現状です。かつて、不登校の人に対してスパルタ式の全寮制の中学・高校へ進学させようとする風潮があったようですが、そのような学校では子どもの人権が尊重されず、結果的にいじめが激しくなったり、生徒がノイローゼになったり自らの命を絶つ出来事も相次いで問題視されました。現在でも、不登校対策を掲げている学校の中には、誤った考え方に基づいて指導が行われている場合がありますので、進路を考える際には注意が必要です。

 そもそも、不登校の子どもに対して、強引に親元から離してスパルタ教育で接するやり方は、子どもの居場所を奪うことになり、更に子どもを追い詰める結果になります。そのため、スパルタ教育ではなく、子どもの個性を尊重しながら進路を考えることが大切です。そのような場合、通信制高校に進学する事を一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

通信制高校

 通信制の高校というのは、全日制のように毎日学校に通い詰めるというわけではありません。不登校の人にとっても、通信制の高校なら通えるのではないかと思う人もいて、そこから将来の道が開けてきたという場合もあります。

 もちろん、通信制の場合でも、所定の単位を取得すれば高校を卒業した事になります。ただし、通信制とはいえ、それぞれの学校で、スクーリング指導などがあり、そこで指導を受けることが必要だということだけは知っておくべきです。

 ただし、スクーリングは、学校によって、年数日間の登校でよいという場合と、週数日間登校が必要という場合もありますので、詳細についてはそれぞれの通信制高校に相談される事をおすすめします。

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